芭蕉の句


うたがふな潮の花も浦の春

出典は『いつを昔』(其角編)。

元禄2年(1689年)春、芭蕉46歳の句。

二見の図を拝み侍りて」と前書きがある。

「うたがふ」「潮」「浦」と頭韻を踏む。

 『蕉翁句集』(土芳編)に「元禄三午とし」として「うたがふな潮の花も浦のまつ」とある。

夫婦岩


 「この図の夫婦岩には波頭が白く砕け散っているが、これは潮の花であって、この潮の花にまでも二見ヶ浦の新春のめでたさがあふれているというべきである。この潮の花に見られる二見ヶ浦の春のめでたさをゆめ疑うなよ」の意。>

 二見ヶ浦をえがいた文台の画賛であるから、実景による発想ではなく、その図柄に想を得たものである。「疑ふな」は人に対する呼びかけであるが、その底に自ら肯くような口調を感じさせ、「疑ふ」・「潮」・「浦」が頭韻をふんで句をなだらかにしている。前年末の「皆拝め二見の注連を年の暮」が参考になる。

 『いつを昔』(元禄三年刊・其角編。「神祇」の部に掲出)・『泊船集』(『いつを昔』と同じ前書)に収める。二種の真蹟二見文台には「ふたみ」と前書し、「元禄二仲春」・「元禄四」とそれぞれ奥書がある・年代は元禄三年以前、文台奥書みより元禄二年。『蕉翁句集』には「二見の図を拝み侍りて」と前書し、下五を「浦のまつ」、年代を三年と誤る。


秋田県にかほ市の方角石旧羽州街道沿いの旧家

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熊本県玉名市の観喜寺跡に句碑がある。

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