芭蕉の句


旅に病で夢は枯野をかけ廻る

出典は『笈日記』(支考編)。「病中吟」と前書きがある。

元禄7年(1694年)10月8日、大坂南御堂前花屋仁右衛門宅で詠まれた句。

 八日の夜ふけて、かたはらに居ける、呑舟といふ男を召して、硯にすみする音のしけるを、如何ならんと、人々いぶかり思ふに、

      旅に病みて夢は枯野をかけめぐる


 「絶筆句」とされるが、翌9日に「清滝や波にちり込青松葉」と詠んでいる。12日、芭蕉は死去。

福島県伊達市の長谷寺

群馬県桐生市の崇禅寺

愛知県豊橋市の老津公園

三重県伊賀市の「ふるさと芭蕉の森公園」

滋賀県大津市の義仲寺

大阪府大阪市の円成院

福岡県福岡市の馬出ビル北側、中間市に垣生公園に句碑がある。

長谷寺の句碑



義仲寺の句碑
   
円成院の句碑

   


鹿児島県鹿児島市の川澄宅にある芭蕉の句碑に2句が並刻されている。



もの一我がよはかろきひさご哉
   旅姿芭蕉
旅に病で夢は枯野をかけ廻る

『芭蕉翁行状記』(路通編)には「かけまはる」とある。

大阪府大阪市の南御堂に句碑がある。



滋賀県大津市の芭蕉道統歴代句碑にこの句がある。



宮崎県宮崎市の久峰観音に「かけ巡り」の句碑がある。



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