芭蕉の句


語られぬ湯殿にぬらす袂かな

出典は『奥の細道』。

 元禄2年(1689年)6月6日(陽暦7月22日)、芭蕉は月山頂上まで登り、山小屋に一夜を明かして、7日には湯殿山神社に詣でた。

 行尊僧正の哥の哀も爰に思ひ出て、猶まさりて覚ゆ。惣而此山中の微細、行者の法式として他言する事を禁ず。仍て筆をとゞめて記さず。坊に帰れば、阿闍利の需に依て、三山順礼の句々短冊に書。

涼しさやほの三か月の羽黒山

雲の峰幾つ崩て月の山

語られぬ湯殿にぬらす袂かな

山形県天童市の天童タワー

 西川町の旧家、本道寺湯殿山神社、大井沢湯殿山神社

 鶴岡市の湯殿山神社本宮湯殿山神社

栃木県宇都宮市の城山西小学校に句碑がある。

湯殿山神社本宮の句碑


宮城県丸森町の大日堂にある芭蕉句碑に2句が並刻されている。



語ら連ぬ湯殿にぬらす袂かな
雲の峯幾崩て月山

山形県山形市の山形蔵王PAの芭蕉句碑に2句が並刻されている。



雲の峰幾つ崩て月の山
語られぬ湯殿にぬらす袂かな

出羽三山神社に出羽三山の句碑がある。



凉しさやほの三日月の羽黒山

加多羅礼努湯登廼仁奴良須當毛東迦那
(かたられぬゆどのにぬらすたもとかな)

雲の峯いくつくつれて月の山

山形県鶴岡市の大進坊三山大愛教会にも出羽三山の句碑がある。

大進坊の句碑



 昔は三山順礼土産に「權中納言藤原豊季書」といわれる石刷芭蕉句を買ってきたものだそうだ。

群馬県千代田町の愛宕神社

埼玉県越生町の八幡神社

千葉県千葉市の稲毛浅間神社に出羽三山の句碑がある。

愛宕神社の句碑



八幡神社の句碑



稲毛浅間神社の句碑



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