私の旅日記〜2010年〜
将棋むら天童タワー〜芭蕉庭園〜
天童市久野本に「将棋むら天童タワー」がある。
「天童タワー」と言っても、「塔」があるわけではない。
「天童タワー」に芭蕉庭園があった。
松尾芭蕉が「奥の細道」で辿った出羽路を1ヵ所に再現したのもの。
池を日本海に見立て、中央に出羽三山。
元禄2年(1689年)5月17日(陽暦7月3日)、芭蕉は山刀伐峠を越え尾花沢に向かった。
『奥の細道』の俳文碑
高山森々として一鳥声きかず、木の下闇茂りあひて夜る行がごとし。雲端につちふる心地して、篠の中踏分踏分、水をわたり岩に蹶て、肌につめたき汗を流して、最上の庄に出づ。
芭蕉庭園の句碑を順に並べてみる。
尾花沢の鈴木清風亭で詠まれた句。
眉はきを俤にして紅粉の花
5月27日(陽暦7月13日)、芭蕉は尾花沢を立って、山寺(立石寺)に赴く。
閑さや岩にしみ入蝉の聲
5月28日(新暦7月14日)、大石田の一栄亭を訪ねた。
さみたれをあつめて涼しもかみ川
6月1日(陽暦7月17日)、大石田から新庄の「柳の清水」を訪れた。
水の奥氷室尋ぬる柳かな
6月3日(陽暦7月19日)、本合海から最上川を下る。
五月雨をあつめて早し最上川
6月3日(陽暦7月19日)、芭蕉は羽黒山に登る。
凉しさやほの三日月の羽黒山
6月4日(陽暦7月20日)、羽黒山本坊において歌仙興行
あり難や雪をかほらす南谷
6月6日(陽暦7月22日)、月山に登る。
雲の峰いくつ崩れて月の山
6月7日(陽暦7月23日)、湯殿に登る。
語られぬ湯殿にぬらす袂かな
6月13日(陽暦7月29日)、酒田の伊東不玉亭で詠まれた句。
温海山や吹浦かけて夕涼み
6月14日(陽暦7月30日)、酒田の寺島彦介亭で詠まれた句。
暑き日を海にいれたり最上川
6月16日(陽暦8月1日)、象潟へ。
象潟や雨に西施かねふの花
芭蕉像もあった。
私の旅日記〜2010年〜に戻る