昔の旅日記富 山

黒部峡谷トロッコ電車〜温泉巡り〜
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宇奈月温泉から黒部峡谷へ。

黒部峡谷鉄道宇奈月駅は、富山地方鉄道宇奈月温泉駅から200m。

朝早いせいか。トロッコは貸し切り状態。

 昭和7年(1932年)10月、荻原井泉水は黒部峡谷に紅葉を見る。

見て戻るも見にはいるも紅葉の見ごろ

けむり一すぢの山のたつまきが空

さらに紅葉を深くして水のたぎりくる


 昭和14年(1939年)6月11日、高浜虚子は黒部峡を探勝。

岩の上の大夏木の根八方に

夏山やトロに命を托しつゝ

雪溪の下にたぎれる黒部川

      六月十一日、黒部峡探勝。


宇奈月ニューオータニホテルが見える。
宇奈月ニューオータニホテル

 昭和28年(1953年)10月27日、水原秋桜子は軌道車で黒部谿谷に入る。

   軌道車にて黒部谿谷に入る

青淵に紅葉澄むより峡に入る

秋澄む日さし入りがたし黒部川

『帰心』

終点の欅平駅まで1時間あまり。退屈するかと思ったが、そんなことはなかった。

欅平駅から徒歩15分、日本秘湯を守る会「名剣温泉」がある。
名剣温泉

「名剣温泉」から、さらに20分あまり、トンネルを抜け、橋を渡る。


祖母谷川沿いに祖母谷温泉がある。
山小屋祖母谷温泉

黒部渓谷「名剣温泉」まで戻る。

欅平駅まで戻る。

トロッコ電車で鐘釣(かねつり)駅まで戻る。

河原に露天風呂がある。
鐘釣温泉露天風呂

 昭和42年(1967年)6月4日、高野素十は鐘釣まで黒部吟行。

   同四日 同、鐘釣まで黒部吟行。
   三十年前虚子先生に従ひてこの値に吟行したることあり。なつかし。

円き葉を打ち重ねたる夏木あり

夏の日の暑からざりし憩ひかな

『芹』

宇奈月温泉に戻る。

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