秋桜子句碑
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水原秋桜子ゆかりの地

 明治25年(1892年)10月9日、東京市神田区猿楽町(現・東京都千代田区神田猿楽町)に生まれる。

 大正11年(1922年)、富安風生山口誓子山口青邨高野素十らと東大俳句会を結成。

 昭和4年(1929年)1月、『ホトトギス』に載った講演記録に「東に秋素あり、西に青誓あり」の語があり、水原秋桜子、高野素十阿波野青畝山口誓子を4Sと呼ぶ語が生まれた。

 昭和5年(1930年)4月、第一句集『葛飾』馬酔木発行所刊。

 昭和6年(1931年)10月、「ホトトギス」脱退。

 昭和8年(1933年)8月16日、高浜虚子は北海道に旅立つ。草田男、秋桜子、同行。

 昭和20年(1945年)4月10日、空襲により自宅及び病院焼失。八王子に仮寓。

   八王子に移りし頃 二句

田をかこむ丘や木の芽にけぶりそめ

漆萌ゆ雑木が中に色寂びて

『重陽』

 昭和39年(1964年)、日本芸術院賞受賞。

 昭和41年(1966年)11月29日、日本芸術院会員となる。

   十一月二十九日水原秋櫻子先生藝術院会員となる

頂きに咲きてましろし冬椿

『石田波郷全集』(第3巻)

昭和56年(1981年)7月17日、没。享年88。

   悼 水原秋桜子

わが涙梅雨名残ともあらなくに

阿波野青畝『あなたこなた』

茂りたる樹海陥り湖ふかし

摩周湖(北海道河東郡鹿追町)

蕗の上にしろがねのべて霧の海

屈斜路湖(北海道川上郡弟子屈町)

残雪に白樺立てる霧の景

阿寒湖(北海道釧路市)

櫓のみ残りし影や菊日和

弘前城(青森県弘前市)

紅葉散る水は瀬となり瀧と落つ

奥入瀬渓流(青森県十和田市)

炭火佳し豊の稔りのきりたんぽ

休屋(青森県十和田市)

雨の洲の卯の花かなし衣川

東物見台(岩手県西磐井郡平泉町)

田を植ゑて伽羅(きやら)御所残るものなし

秀衡館跡(岩手県西磐井郡平泉町)

喇叭吹き馬車着く梅雨の毛越寺

毛越寺(岩手県西磐井郡平泉町)

津軽とて梅雨青雲に雪の山

八望台(秋田県男鹿市)

尿前のふるみち失せぬ雨蛙(あまかわず)

尿前の関跡(宮城県大崎市)

菊の香や芭蕉をまつる燭ひとつ

瑞巌寺(宮城県宮城郡松島町)

山楽の襖絵ほとの波に月

(宮城県宮城郡松島町)

六月の山雲くらし八重櫻

赤倉温泉(山形県最上郡最上町)

蝮出てさけびつゞけぬ時鳥

山刀伐峠(山形県最上郡最上町)

帆舟来てつなぎし柳茂りけり

大石田(山形県最上郡戸沢村)

雲行けば梅雨ひぐらしは声継がず

山寺(山形県山形市)

秋澄みし空の映れる瑠璃を見よ

御釜(山形県上山市)

斎藤茂吉の生家

(山形県上山市)

宝泉寺

(山形県上山市)

日輪が滴り梅雨の蔵王立つ

上山温泉(山形県上山市)

萩咲くやみちのくへ入る関のあと

勿来の関跡(福島県いわき市)

石坐る若楓より真青に

信夫文知摺観音(福島県福島市)

卯の花や判官主従のこす笈

医王寺(福島県福島市)

庭の瀬にあまた魚跳ぶ若楓

磐梯熱海温泉(福島県郡山市)

防波堤裸子むれて鯖を釣る

平潟港(茨城県北茨城市)

石まろぶ中に露干し石ひとつ

殺生石(栃木県那須郡那須町)

燕来よ大萱葺の長屋門

益子参考館(栃木県芳賀郡益子町)

雲下りて湯壷灯れば秋の暮

大丸温泉(栃木県那須郡那須町)

山の日にコスモス咲けり瀧見茶屋

霧降の滝(栃木県日光市)

枯れし野と芽吹く林と雪やみぬ

戦場ヶ原(栃木県日光市)

春月に雪後の湯の湖なほ暗し

湯の湖(栃木県日光市)

残雪の迫れる馬柵(ませ)や初蕨

光徳牧場(栃木県日光市)

春疾風木々が鞭打つ湯の湖見ゆ

光徳牧場(栃木県日光市)

夏蝶や平家邑(むら)とて揚羽蝶

湯西川温泉(栃木県日光市)

山椒喰に明けぬとしるす欲泉記

伊香保温泉(群馬県渋川市)

夜の峯に馬柵(ませ)の見ゆなりほとゝぎす

句碑の道(群馬県前橋市)

秋澄むや湯釜の濁りとこしへに

白根山(群馬県吾妻郡草津町)

梅咲けり禽たちかはる碓氷川

磯部公園(群馬県安中市)

蚕飼(こかい)時牡丹を雨に打たせあり

碓井峠(群馬県安中市)

冬杉に月照り武藏一の宮

氷川神社(埼玉県さいたま市)

大霜の茅葺なれば堂きびし

平林寺(埼玉県新座市)

盆の月鴎外詩壁照りいづる

鴎外記念館(東京都文京区)

山の上ホテル

(東京都千代田区)

山法師むらがる下に谷の雲

薬王院(東京都八王子市)

寒雷の沖よりおそふ俄雨

旧港屋旅館(東京都大島町)

東風の磯下総の国こゝに尽く

犬吠埼(千葉県銚子市)

とざしたる遅日の門の怒濤かな

暁鶏館(千葉県銚子市)

月見草神の鳥居は草の中

香取津の宮(千葉香取市)

連翹や手児奈が汲みしこの井筒

亀井院(千葉県市川市)

かつしかや月一片の花の句碑

富安風生の句碑(千葉県市川市)

カンナ咲き七夕の不二に雲騰(のぼ)

城ヶ島灯台(神奈川県三浦市)

僧院は牡丹の客に苔厚し

東慶寺(神奈川県鎌倉市)

堂後なる紅梅にほふしづけさよ

光則寺(神奈川県鎌倉市)

真鶴崎ごうごうとよむ東風なりけり

真鶴崎(神奈川県足柄下郡真鶴町)

馬酔木咲き硫黄の華も道のべに

大湧谷(神奈川県足柄下郡箱根町)

風ひびき立冬の不二痩せて立つ

十国峠(静岡県田方郡函南町)

石あまた落着き梅も老いにける

熱海梅園(静岡県熱海市)

磯魚の笠子魚(かさご)もあかし山椿

城ヶ崎海岸(静岡県伊東市)

伊豆の湯は霜月末の菊匂ふ

伊豆長岡温泉(静岡県伊豆の国市)

夜の雨のしぶく離亭や雪柳

大仁温泉(静岡県伊豆の国市)

鯉あまたひそめる池か藪柑子

湯ヶ島温泉(静岡県伊豆市)

山葵田は凍り瀧津瀬奔りけり

浄蓮の滝(静岡県伊豆市)

前庭の梅も後庭も夜の雨

土肥温泉(静岡県伊豆市)

紅梅を麓に惜む峠越

船原温泉(静岡県伊豆市)

氷る田の四五枚ありぬ温泉(ゆ)のほとり

蓮台寺温泉(静岡県下田市)

爪木崎

(静岡県下田市)

大島の波浮の船来て炭を積む

下田港(静岡県下田市)

冬の海ゆ吹き上ぐる風に萱なびく

石廊崎灯台(静岡県賀茂郡南伊豆町)

空に雲湖に干潟の朧なり

弁天島(静岡県浜松市)

徒渉(かちわた)る早苗運びや千曲川

清里(山梨県北杜市)

岨に生ひ秋渓(しゅうけい)に伏すも松ばかり

昇仙峡(山梨県甲府市)

甲斐の湯は葡萄さはなれや夜に朝に

湯村温泉(山梨県甲府市)

水無月や庫裡見通しに庭牡丹

恵林寺(山梨県甲州市)

秋鮎や宿も瀬も古る千曲川

塩名田宿(長野県佐久市)

雨の渓一夜ににごる山ざくら

山田温泉(長野県上高井郡高山村)

山めぐる夜明の風や水芭蕉

熊の湯温泉(長野県下高井郡山ノ内町)

雲雀鳴き越軍渡河の跡空し

雨宮の渡し(長野県千曲市)

むさゝびや夜霧吹き入る手打蕎麦

戸隠神社(長野県長野市)

残る虫歌のおもひも又遠し

城山公園(長野県松本市)

旗指物ひしめきし野ぞ林檎咲く

八幡原(長野県長野市)

秋藻刈る水に全き天守閣

松本城(長野県松本市)

常澄める水の秋澄むなゝかまど

上高地(長野県松本市)

雨の中雲煙のぼる山葡萄

白骨温泉(長野県松本市)

東急ホテル

(長野県北安曇郡白馬村)

夕立つ山迫りてこゝは木曾の洗馬

洗馬(長野県塩尻市)

夜櫻や城陥(おちい)りて四百年

高遠城址(長野県伊那市)

鯛漁季せまる春日の沈むなり

瀬波温泉(新潟県村上市)

そのかみのこれや大手か百合咲ける

春日山城(新潟県上越市)

姫川温泉

(新潟県糸魚川市)

前山の漆屏風に天の川

宇奈月温泉(富山県黒部市)

青淵に紅葉澄むより峡に入る

黒部峡谷(富山県黒部市)

残雪をかたへに秋の一古鏡

みくりが池(富山県中新川郡立山町)

倶利伽羅峠

(富山県小矢部市)

千枚田刈るや稲架打つ荒磯波

白米千枚田(石川県輪島市)

能登島の横雲明くるわたり鳥

和倉温泉(石川県七尾市)

流水や落鮎しげき嵐あと

道明ヶ淵(石川県加賀市)

あはれ池涸れなむとして蘆の花

首洗池(石川県加賀市)

海の霧つらぬく雨の巖を打つ

東尋坊(福井県坂井市)

蕎麦咲けり雲水峡(かい)をいできたる

永平寺(福井県吉田郡永平寺町)

苔厚く霧また厚き杉木立

平泉寺(福井県勝山市)

偃松原暮れぬ雪渓も暮れむとす

乗鞍岳(岐阜県高山市)

紅葉せり信濃路かけて飛騨の山

新穂高温泉(岐阜県高山市)

(よそお)はぬ焼岳蒼し日を負へば

新穂高ロープウェイ(岐阜県高山市)

これの野に龍膽多し雲垂れて

関ケ原(岐阜県不破郡関ケ原町)

伊良湖岬

(愛知県田原市)

うぐひすや潮の瀬搏(う)ちて潮の渦

伊良湖岬(愛知県田原市)

湖の色すでに寂びたり曼珠沙華

余呉湖(滋賀県長浜市)

もつれつゝ瀬波の影の鯉となる

伊勢神宮(三重県伊勢市)

散紅葉鳥獣絵巻かくれなし

高山寺(京都府京都市)

巣立鳥相阿弥の庭に下りて鳴く

金閣寺(京都府京都市)

弥陀の前やがて舞ひ去る初夏の蝶

平等院(京都府宇治市)

唐招提寺

(奈良県奈良市)

当麻寺

(奈良県葛城市)

霜晴れて立つや金瓢の馬印

大阪城(大阪府大阪市)

那智の滝

(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町)

麦の穂の露や岬端潮ながる

潮岬(和歌山県東牟婁郡串本町)

鳥取砂丘

(鳥取県鳥取市)

梅雨めきて夕映ながし松江城

松江城(島根県松江市)

蓮枯れて服紅き童女ひとり居り

八雲旧居(島根県松江市)

日御碕

(島根県出雲市)

出雲大社

(島根県出雲市)

郭公や烏城にのこる角櫓

岡山後楽園(岡山県岡山市)

茶の花の庭見る円座すゝめけり

(岡山県倉敷市)

夏燕めぐりてかへる丹の柱

厳島神社(広島県廿日市市)

鳴門公園

(徳島県鳴門市)

あなむさき干潟を前の庵(いお)ならずや

西光寺(香川県小豆郡土庄町)

言わかぬ遍路と群れて句碑を見る

山頭火句碑(香川県小豆郡土庄町)

蓮枯れて水に立つたる矢の如し

射落畠(香川県高松市)

花すぎし古雪と見つ雪の庭

屋島寺(香川県高松市)

若楓雨滴のしげく暮れゆくも

栗林公園(香川県高松市)

巨き犬立ち迎へたる五月闇

道後温泉(愛媛県松山市)

樗咲けり古郷波郷の邑かすむ

松山城(愛媛県松山市)

天守閣芭蕉にそびゆ十三夜

高知城(高知県高知市)

新緑の映ゆるにあらず鐘蒼し

観世音寺(福岡県太宰府市)

吹降りに薊咲く野ぞかたむける

(福岡県太宰府市)

麦秋の中なるが悲し聖廃墟

浦上天主堂(長崎県長崎市)

荒れざまのあはれなるかな魚板の黴

興福寺(長崎県長崎市)

高杉晋作写し絵あせぬ夏のれん

史跡料亭花月(長崎県長崎市)

噴煙に雨飛び鳴くは四十雀

雲仙地獄(長崎県雲仙市)

島原城

(長崎県島原市)

(なみ)めぐる巌もかぎろふ鵜戸の宮

鵜戸神宮(宮崎県日南市)

礁群(いわむれ)に向ひ鶏鳴く棕梠の花

都井岬(宮崎県串間市)

大綿や古道いまも越えがたき

田原坂古戦場(熊本県熊本市)

小春日の楠立ち並ぶ宇土櫓

熊本城(熊本県熊本市)

聖鐘の鳴りやみて雁わたりけり

大江天主堂(熊本県天草市)

林檣と天主堂見ゆ雨の百舌鳥

崎津教会(熊本県天草市)

丹の鳥居紅葉に映えて寂びたまふ

霧島神社(鹿児島県霧島市)

薫風の床几火山灰(よな)降るぢやんぼ餅

磯庭園(鹿児島県鹿児島市)

石垣は弾痕深し母子草

私学校跡(鹿児島県鹿児島市)

穂芒や水なき川が海に落つ

桜島(鹿児島県鹿児島市)

林芙美子文学碑

古里公園(鹿児島県鹿児島市)

岳の雲鬱々凝りぬ樟若葉

枚聞神社(鹿児島県指宿市)

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