芭蕉の句


闇の夜や巣をまどはしてなく鵆

出典は『猿蓑』

元禄4年(1691年)春の句。季語は「鳥の巣」。

『泊船集』は「夏」、『芭蕉句選』『芭蕉翁發句集』は「冬」とする。

   闇の夜や巣をまとハして鳴鵆

蓼云、この句冬の部に出せる集あり。水鳥の巣は夏なり


   闇の夜や巣をまどはして鳴千鳥

泊船集には夏の部に入れ、水鳥の巣といふ事にや、句選には、冬の部に入れ、猿蓑には春の部に入れ、是翁存命のうちの集なれば正しくすへきや。


青森県深浦町の宝泉寺

山梨県山梨市の差出の磯

三重県桑名市の浜の地蔵に句碑がある。

宝泉寺の句碑
   
差出の磯の句碑

   


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