芭蕉の句


永き日も囀たらぬひばり哉

出典は『続虚栗』

艸庵を訪ける比」と前書きがある。

貞亨4年(1687年)、芭蕉44歳の句。

 「春日の遅々たる空に雲雀の声が終日きこえている。この日永の一日をいくら囀っても囀り足りないように鳴いていることだ」という意。

 雲雀の囀り続ける性格を生かして、いかにも永日の感がとらえられている句である。

 『続虚栗』に「草庵を訪ひける比」と前書して「原中や」を並べて出し、続けて「と聞えける次で申し侍る」として孤屋・野馬・其角の三吟歌仙を掲出。『西の詞』・『蕉翁句集』にも所収。真蹟「貞享丁卯詠草」および真蹟懐紙にも見える。『笈日記』(「雲雀ふたつ」と前書)・『陸奥鵆』『泊船集』には上五「永き日を」とあり。『尾花の系譜』には杏花宛の真蹟短冊だとして、「永き日も日和に足らぬ雲雀かな」という形になっているが誤りであろう。年代は、『続虚栗』・「貞享丁卯詠草」に出るので貞亨四年以前、『蕉翁句集』にあるように貞亨四年春であろう。


茨城県行方市の化蘇沼稲荷神社、長野県中野市円慶寺に句碑がある。

化蘇沼稲荷神社の句碑
   
円慶寺の句碑

   


 『笈日記』(尾張部)、『陸奥鵆』『泊船集』『風羅袖日記』には「永き日を」とある。

神奈川県厚木市の青蓮寺

長野県辰野町の旧家

新潟県見附市の智徳寺

岐阜県笠松町の河野稱名寺

三重県木曽岬町の了清寺に句碑がある。

智徳寺の句碑


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