芭蕉の句


まゆはきを俤にして紅粉の花

出典は『奥の細道』。

 元禄2年(1689年)5月17日(陽暦7月3日)、芭蕉は尾花沢の鈴木清風を訪ねた。

尾花沢にて清風と云者を尋ぬ。かれは富るものなれども、志いやしからず。都にも折々かよひてさすがに旅の情をも知たれば、日比とゞめて、長途のいたはり、さまざまにもてなし侍る。

涼しさを我宿にしてねまる也

這出よかひやが下のひきの声

まゆはきを俤にして紅粉の花

蠶飼する人は古代のすがた哉   曾良

尾花沢市に「おくのほそ道」尾花沢碑がある。



眉掃きは白粉(おしろい)をつけたあとで眉を払う小さな刷毛(はけ)

『俳諧書留』に「立石の道にて」と前書きがある。

 5月27日(新暦7月13日)、芭蕉は尾花沢の人々に勧められ、立石寺に向かった。

 山形領に立石寺と云山寺あり。慈覚大師の開基にて、殊清閑の地也。一見すべきよし、人々のすゝむるに依て、尾花沢よりとつて返し、其間七里ばかり也。日いまだ暮ず。

この句は『猿蓑』にも収録されている。

紅花


宮城県仙台市の野草園

山形県東根市の斎藤本店

 天童市の「天童タワー」、本町2丁目の「さかい軒」前、「芭蕉おもかげの丘」

 山形市の専称寺千歳山公園

福島県郡山市の天性寺に句碑がある。

斎藤本店の句碑


「芭蕉おもかげの丘」の句碑


天性寺の句碑


三重県伊賀市の「だんじり会館」に英訳句碑がある。

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