旅のあれこれ文 学


九條武子ゆかりの地

佐佐木信綱に師事。

 明治20年(1887年)10月20日、二十一世大谷光尊(明如上人)の次女として京都西本願寺に生まれる。

 明治42年(1909年)9月、男爵九条良致(よしむね)に嫁ぐ。

 大正9年(1920年)6月、処女歌集『金鈴』発行。

 大正15年(1926年)、札幌市の仏教婦人会北海道連合大会に出席。

 昭和2年(1927年)7月、随筆『無憂華』出版。

 昭和2年(1927年)、北海道から樺太に旅行。

昨日盛岡にまいり、お噂うかがいました。
しずかな初秋の宵を、金田一氏の別荘にて歌の会をもよをしていただきました。
今日は花巻温泉にて、めずらしいおどりを見、半日たのしみ、今夜行にて帰京いたします。いずれ九月二日花巻温泉にて。武子。
佐佐木信綱宛葉書

 昭和3年(1928年)2月7日、42才で歿。2月7日は如月忌。墓所は築地本願寺和田堀廟所

 昭和3年(1928年)11月、歌集『薫染』出版。

 昭和4年(1929年)12月、三回忌の記念として『白孔雀』(吉井勇編・与謝野晶子序歌)出版。



たぎつ波ましろう白う岩にちる
 神居古潭のくもれる真昼

神居古譚(北海道旭川市)



夕べせまる防雪林のうすやみに
 ましろくたかく山うどの花

東林寺(北海道虻田郡倶知安町)



おほいなるものゝちからにひかれゆく
 わかあしあとのおほつかなしや

築地本願寺(東京都中央区)



おほいなる
   ものゝちからに
  ひかれゆく
   わかあしあとの
     おほつかなしや

西福寺(新潟県長岡市)



おほいなるものゝちからにひかれゆく
 わかあしあとのおほつかなしや

本願寺富山別院(富山県富山市)



山の院連子の端に
 せきれいの巣あり
  ひな三つ母まちて鳴く

西 塔(滋賀県大津市)



おほいなる
   ものゝちからに
  ひかれゆく
   わかあしあとの
     おほつかなしや

片江風致公園(福岡県福岡市)



やわらかき湯気に身をおくわれもよし
 今宵おぼろの月影もよし

上人ケ浜公園(大分県別府市)

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