善光寺に参詣するだけでは片参りになるというので、飯田市座光寺の元善光寺(HP)に行ってみた。 |
元善光寺は、今から約1400年前第三十三代推古天皇10年に、本多善光卿によって開かれたという。 善光卿は麻績の里の出で、国司に随って都に上がり、ある時難波の堀江で一光三尊の如来にめぐりあい、これを背に負って故里に帰り臼を浄めて安置し奉った。これがこの寺の創りである。 臼はかくしゃくとして輝き、御座光の臼とよばれて今もこの寺の霊宝となっている。里を座光寺と称するのもこの縁によるものであろう。 41年を過ぎ、第三十五代皇極天皇2年、勅命によって本尊は芋井の里に遷された。今の長野善光寺がそこに始まる。この時同じ一光三尊仏を造ってこの地に留められ、寺は元善光寺とよばれるようになった。 善光寺の名は本多善光卿の名に基き、元善光寺の元は本元の意で、古来善光寺に参詣するだけでは片参りになると言い伝えられた。 この寺の由緒の深さをもの語るものといえよう。
飯田観光協会 |
文化7年(1810年)8月1日から元善光寺阿弥陀如来が護国寺で開帳。10月8日、一茶は松井と元善光寺開帳に参詣。 |
八 晴 松井ト元善光寺開帳参
『七番日記』(文化7年10月) |