芭蕉の句


うらやましうき世の北の山桜

『北の山』(句空編)巻頭に収録。

うらやましうき世の北の山桜
   翁

   雪消えしまふ細ね大根
   句空

元禄5年(1692年)1月16日、金沢の門人句空に贈った句である。

『蕉翁句集』(土芳編)は「元禄七戌ノとし」とするが、誤り。

「浮世の北」は金沢、「山桜」は句空。

『芭蕉句選』に「加州白山奉納」と前書きがある。

愚考、新古今集、

   これやこのうき世の外の春ならむ

      とぼそのあけぼのゝ雲

此歌の意にかよへり。

『芭蕉翁句解参考』(月院社何丸)

青森県黒石市の道の駅「虹の湖」

千葉県千葉市の千葉神社

長野県飯田市の元善光寺

富山県入善町の十三寺

石川県中能登町の長楽寺、金沢市の野蛟神社

福井県勝山市の平泉寺白山神社

滋賀県大津市の幻住庵遊歩道に句碑がある。

千葉神社の句碑
   
元善光寺の句碑

   


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