2022年兵 庫

月照寺〜子午線大梵鐘〜
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明石市人丸町に柿本神社がある。

柿本神社の隣に月照寺(HP)という寺がある。

人麿山月照寺


曹洞宗の寺である。

八ツ房の梅


元禄15年(1702年)赤穂義士大石良雄・間瀬久太夫の両人当寺へ参拝して、素願の成就を祈り、大石氏は墨絵鍾馗の図を描きて奉納。

間瀬氏は持参の梅の鉢植え八ツ房を移植して祈願の印しとなした。この梅は紅梅で一つの花から七、八個の実を結ぶので八ツ房の梅と称せられ多くの人々に親しまれている。

現在は三代目である。

子午線大梵鐘


子午線大梵鐘の由緒と子午線REDライン


令和元年(2019年)6月10日、建立。

 当山の梵鐘は昔より国土安穏・万民豊楽・海上安全の祈願を込めて打ち鳴らされ、明石では、海を渡り、「時」を告げる鐘として広く知られている。

 本鐘は昭和18年(1943年)戦時供出により失われた梵音の再興を強く想う皆様の絶大なるご協力のもとのに再鋳された。重量800貫余(3トン強)、一撞余韻は3分半に及ぶ神品で昭和53年(1978年)「日本標準時子午線」に跨がっていた旧鐘楼の地に建立の鐘楼に据えられた大梵鐘で、日本唯一東経135度に位置する梵鐘として「子午線大梵鐘」と称している。

 この度梵鐘の舞台上と脇から参道上まで基壇「子午線REDライン」を敷設し、日々定めた「時」に、さらには除夜の鐘などの行事の「時」に点灯し、国土安穏など昔からの祈願をに併せ、赤穂義士大石良雄・間瀬久太夫が素願成就を祈願して当山に献じた霊木「八つ房の梅」のように皆様の素願も花開き実を結ぶことを念じながら、「時」の着実な歩みと共に七色の光を走らせている。

田中干艸女の句碑


干艸女
影清し月は

 明石のうらなれや

明治30年(1897年)、建立。

永井荷風


龜齡井(かめのゐ)と稱する靈泉あり

 掬するに清冷氷の如し

昭和20年(1945年)6月8日、永井荷風は月照寺を訪れた。

漫歩明石神社を拜し林間の石徑を上りまた下りて人丸神社に至る、石磴の麓に龜齡井(かめのゐ)と稱する靈泉あり、掬するに清冷氷の如し、神社に鄰して月照寺といふ寺あり、山門甚古雅なり、庭に名高き八房の梅あり、海灣爛漫たるを見る、麥もまた熟したり、


柿本人丸の歌碑


ともしびの明石
大門に入らむ日や
漕ぎ別れなむ
家のあたりみず

『万葉集』(巻第三)の歌である。

明石市の明石川左岸にもこの歌の碑がある。

昭和47年(1972年)、人麿1250年祭記念に建立。

明石在住の書家池内艸舟(そうしゅう)筆。

道元禅師の和歌


 みねの色
谷のひびきも
みなながら
わが釈迦牟尼の
  声と姿と

平成19年(1907年)、建立。

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