芭蕉の句


月影や四門四宗もただ一つ

出典は『更科紀行』

貞亨5年(1688年)8月16日、善光寺で詠まれた句。

善光寺本堂


 貞亨5年(1688年)8月11日、芭蕉は『更科紀行』の旅に出発。15日、姥捨山。16日、善光寺参拝。坂城、小諸、軽井沢を経て、下旬、江戸に帰る。

   善光寺

月影や四門四宗もただ一つ

『更科紀行』

 四門は有門(うもん)、空門(くうもん)、亦有空門(やくうくうもん)、非有空門(ひうくうもん)、四宗は天台、真言、禅、律というが、よく分からない。

 『芭蕉翁句解参考』(月院社何丸)は「四門四州」として「一本に『月影や四門四宗も唯ひとつ』と出すは非なるべし。」とある。

静岡県浜松市の法林寺に新旧2基

長野県佐久市の佐藤家墓地、長和町の常福寺

 長野市の善光寺大本願健御名方富命彦神別神社刈萱堂往生寺

山梨県甲府市の甲斐善光寺

徳島県海陽町の江音寺

福岡県久留米市の善導寺

大分県別府市の長覚寺に句碑がある。

法林寺の句碑



佐藤家墓地の句碑



善光寺大本願の句碑
 
健御名方富命彦神別神社の句碑
 
刈萱堂往生寺の句碑

 

 


江音寺の句碑



福岡県行橋市の西福寺に「明月や四門四宗もたゝひとつ」の句碑がある。

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