芭蕉の句


いなづまや闇の方行五位の声

出典は『續猿蓑』(沾圃編)。

○稲妻や闇の方行五位の声

此句初は、宵やミくらし五位の声と有。後直る。


元禄7年(1694年)の句。

五位は五位鷺のこと。

 『芭蕉翁全傳』(川口竹人)に「文月の頃、猿雖宅に土芳と二人稲妻の題にて、」とある。

○此句ハ文月ノ頃、雖子が方ニ土芳ト一夜カリ寐セラレテ、稲妻の題ヲ置、寐入ル迄ニ句ヲセヨトアリシ時ノ吟也。土芳モ、いなづまもどる雲のはし言句アリ。


埼玉県熊谷市の聖天山歓喜院

静岡県磐田市の医王寺

徳島県小松島市の成願寺

大分県臼杵市の臼杵公園に句碑がある。

聖天山歓喜院の句碑


医王寺の句碑


成願寺の句碑


岡山県岡山市の八幡若宮神社に西行の歌と並刻された碑がある。

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