芭蕉の句


めにかゝるくもやしばしの渡り鳥

出典は『芭蕉句選拾遺』

『渡鳥集』には「日にかゝる」とある。

 贈芭蕉翁御句文

十里亭の何がし、撰集の望み有。其名を『渡鳥集』とかいふなるよし。先師に此句有て、西花坊が笈の中に久しくかくし置ける。此度此名の相あへる事の尊とければ、贈りて此集の歓に備へける。

   日にかゝる雲やしばしのわたりどり

『渡鳥集』

愛媛県松山市の椿神社の玉垣に句が刻まれている。



『蕉翁句集』(土芳編)は「元禄七戌ノとし」とする。

 元禄7年ごろの作といわれているが、7年は芭蕉の没年だから、江戸にいなかった。旅中の作か。「渡鳥集」所出。「芭蕉句選拾遺」に「めにかかる」と誤ったので「日にかかる」が正しい。日と目と誤記したのだろう。

『江東歳時記』(南砂町五丁目元八幡で)

東京都江東区の富賀岡八幡宮

三重県伊賀市のくれは水辺公園

長崎県長崎市の長崎街道に句碑がある。

富賀岡八幡宮の句碑


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