芭蕉の句


雲雀より上にやすろ(ら)ふ峠かな

出典は『阿羅野』(荷兮編)。

貞亨5年(1688年)、『笈の小文』の旅で詠まれた句。

 『芭蕉翁句解参考』に「一書に詞花集、風こしの峯の上にて見るときは雲もふもとのものにぞありけり。」とある。

福島県棚倉町の蓮家寺

東京都八王子市の清明園

神奈川県伊勢原市の浅間山林道

愛媛県新居浜市の「かしわ峠」

長崎県雲仙市の温泉山一乗院に句碑ある。

蓮家寺の句碑



清明園の句碑
   
浅間山林道の句碑

   


「かしわ峠」の句碑


 『笈の小文』には「空にやすらふ」とあり、「臍峠(ほそたうげ) 多武峰ヨリ龍門へ越道也。」と前書きがある。

 『蕉翁句集』(土芳編)は「空に休ふ」とあり、「又花の下に山伏を畫て讃に此句あり其端に是ハかつらき山の山伏のねことをつたゑたる成へしともあり」と前書きがある。

 『芭蕉翁發句集』『風羅袖日記』も「空にやすらふ」とする。

埼玉県本庄市児玉町の光福寺に句碑ある。

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