昭和6年(1931年)1月8日、稲畑汀子は横浜に生まれる。祖父高浜虚子、父高浜年尾に俳句を学ぶ。 昭和27年(1952年)11月17日、高浜虚子は九州旅行の帰途、宝塚会館で句会。 |
十一月十七日 宝塚会館 昨夜芦屋、年尾居泊り 草枯に歩きをる人立ち止る人 草枯に真赤な汀子なりしかな 草枯に我を見彼女つと去りし |
昭和28年(1953年)、高浜年尾・稲畑汀子は阿寒湖へ。 昭和28年(1953年)10月11日、元三大師堂において逆修石塔開眼式。年尾、汀子等参列。 昭和30年(1955年)5月24日、虚子は須磨の句碑を見ている。汀子同行。 昭和31年(1956年)、稲畑順三と結婚。 |
結婚して稲畑汀子となる 山荘の月見草恋ふ心あり |
昭和32年(1957年)5月20日、稲畑廣太郎が生まれる。 昭和48年(1973年)、稲畑汀子は布引の滝を訪れている。 昭和51年(1976年)1月、『汀子句集』刊行。 昭和52年(1977年)2月13日、太宰府天満宮の年尾句碑除幕式に参加。 昭和54年(1979年)10月26日、年尾は78歳で死去。ホトトギス主宰を継承。 |
父の死に秋冷ゆる夜となりにけり
『汀子第二句集』 |
昭和54年(1979年)7月28日、「祖谷」同人誌友は高浜年尾・美馬風史の阿波踊り師弟句碑建立。稲畑汀子は除幕式に出席。 昭和55年(1980年)2月10日、ホトトギス1000号記念に稲畑汀子の句碑除幕。 昭和55年(1980年)4月、芦屋市の月若公園で虚子親子三代の句碑除幕式。 昭和55年(1980年)6月15日、第22回北海道ホトトギス俳句大会。高浜虚子「師弟句」碑除幕。 昭和55年(1980年)9月9日、夫順三死去。 |
露の世の未亡人とは淋しき名
『汀子第二句集』 |
昭和56年(1981年)6月4・5日、羽黒山にて東北大会。 昭和56年(1981年)9月、『星月夜』刊行。 昭和57年(1982年)11月15日、仏心寺に稲畑汀子の句碑を建立。 昭和59年(1984年)3月3日、星野立子は80歳で死去。 |
弔問のひと日春めく空の旅 弔問の客混み来し雛の間
『汀子第三句集』 |
昭和60年(1985年)、『汀子第二句集』刊行。 昭和60年(1987年)、日本伝統俳句協会を設立し、会長に就任。 昭和62年(1987年)6月、鶴岡市の出羽山に稲畑汀子の句碑を建立。 平成2年(1991年)4月、美濃祭に遊ぶ。 平成3年(1991年)3月10日、善通寺に稲畑汀子の句碑を建立。 平成3年(1991年)9月、滋賀県ホトトギス会は横川に稲畑汀子の句碑を建立。 平成5年(1993年)11月、たつの市の聚遠亭に稲畑汀子の句碑を建立。 平成7年(1995年)2月19日、土佐国分寺に年尾の句碑を建立。 平成7年(1995年)7月、美濃市の小倉公園に稲畑汀子の句碑を建立。 平成14年(2002年)6月、長野市の善光寺に稲畑汀子の句碑を建立。 平成17年(2015年)7月24日、白老町の真證寺を訪れる。 平成20年(2008年)6月12日、土佐国分寺に稲畑汀子の句碑を建立。 令和元年(2019年)9月20日、「俳句を愛するならば」刊。 令和4年(2022年)2月27日、91歳で没。 |
大浪に静かな寺や夏炉守る | 立子 |
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冬海や一隻の舟難航す | 虚子 |
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夏炉守り寺守り雨の一日寒 | 年尾 |
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この浜に立ちし虚子あり蝦夷の夏 | 汀子 |
咲きみちてこぼれる花も無かりけり | 虚子 |
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六甲の端山に遊び春隣 | 年尾 |
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日に慣れし花の明るさつづきをり | 汀子 |
野遊の心足らへり雲とあり | 年尾 |
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白牡丹といふといへども紅ほのか | 虚子 |
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空といふ自由鶴舞ひやまざるは | 汀子 |
天地の間(あわい)にほろと時雨かな | 虚子 |
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行秋の八代日和蝶多し | 年男 |
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一本の紅葉に染まりゆくわれか | 汀子 |
櫓田の実入り吹かれてゐることも | 年尾 |
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梅雨晴れてそこに心のある如く | 汀子 |
温泉の宿の朝日の軒の照紅葉 | 年尾 |
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梅の宿偲ぶ心のある限り | 汀子 |
冬は憂しといひし七尾の花に来し | 年尾 |
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帰る気になかなかならず山車に従き | 汀子 |
秋風や竹林一幹より動く | 年尾 |
水音のかすかにありて涼しさよ | 汀子 |
囀に囀重ね神の杜 | 廣太郎 |