蕉 門

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島崎又玄

島崎味右衛門清集(きよため)。伊勢の神職。

 貞亨5年(1688年)2月4日、芭蕉は伊勢神宮外宮参拝の折、伊勢山田の益光亭で八吟歌仙。

貞亨五年

何の木の花とハしらす匂ひかな
   芭蕉

こゑに朝日をふくむ鶯
   益光

春ふかき柴の橋守雪はきて
   又玄

二葉のすみれ御幸待けり
   雪庵


 元禄2年(1689年)9月11日、芭蕉は伊勢山田に至り、翌12日から西河原の島崎又玄方に滞在した。

   伊勢の国又玄が宅へとゞめられ侍る比、その
   妻男の心にひとしく、もの毎にまめやかに見
   えければ、旅の心をやすくし侍りぬ。彼日向
   守の妻、髪を切て席をまうけられし心ばせ、
   今更申出て

月さびよ明智が妻の咄しせむ
   風羅坊


大津市坂本の西教寺に句碑がある。


月さひよ明智の妻のはなしせむ

 元禄4年(1691年)9月、又玄は無名庵に滞在中の芭蕉を訪ねた。

又玄の句碑


木曽殿と背中合わせの寒さかな

又玄の句

若菜摘けふはづかしき手の太り


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