芭蕉の句
此秋は何で年よる雲に鳥
出典は『笈日記』(難波部)。
元禄7年(1694年)9月26日、浮瀬亭で詠まれた句。
『笈日記』に「此句はその朝より心に篭てねんじ申されしに、下の五文字、寸々の腸をさかれける也。」とある。
旅 懐
此秋は何ンでとしよる雲に鳥
此句、難波にての句也。此日、朝より心にこめて、下の五文字に寸々の腸をさかれし也
『芭蕉翁繪詞傳』には「故郷を出で給ひて後は、なやみ勝ちに煩ひ給ふに、或時ひとりごち給ふは、」とある。
同年10月12日、芭蕉は大坂南御堂前花屋仁右衛門宅で死去。
芭蕉「旅懐碑」
此秋は何で年よる雲に鳥
『芭蕉句選』には「何にとしよる」とある。
栃木県足利市の愛宕神社に句碑がある。
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