調宮にて 二句 咲きながら散りながら桜がまはす木馬 淋しくて浮き来ては亀が呼ぶ落花
『菊凪ぎ』 |
生涯の 影ある 秋の 天地かな |
昭和25年(1950年)の句。『胡笛』所収。 昭和28年(1951年)11月3日、水明俳句会建立。 |
「それまでの苦難を乗り越え、新天地・浦和を愛し、ここを生涯の地と決めたという、秋の日のしみじみとした気持ちを詠んだ俳句である。」 かな女は、高浜虚子の指導を受け、大正・昭和初期を代表する女性俳人として俳句界の発展に貢献した。40年余り浦和のこの調神社の近くに居住し、多くの句集・随筆の発刊を通じて、浦和市民並びに埼玉県民の教養の向上と文化活動の普及発展に寄与した。 昭和5年9月に雑誌「水明」を創刊。浦和市名誉市民。埼玉県文化功労賞受賞。紫綬褒章受章。 昭和44年9月22日永眠・享年82歳。同9月27日浦和市葬、勲四等宝冠章受章。
水明俳句会 |
調宮句碑十五周年千代田にて祝会 句碑古りぬ椿の実にも馴染み来て
『晩涼』 |
大銀杏おのが 落葉の中に立つ |