| 「白壁荘」の創業は昭和29年(1954)。その2年後、湯ヶ島に来ていた靖は、地元の詩人・浅田和夫とともに「白壁荘」に来遊する。「白壁荘」は、古材を利用した民芸調の部屋に特徴があり、以後、靖は湯ヶ島に来るたびにいろいろな部屋に泊まり、最終的に囲炉裏の切られた「あまんじゃくの間」が気に入り、ここを常部屋にしたという。 |

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平成元年6月の来館が井上靖の「白壁荘」を訪れた最後となる。このときは、フランス国営放送の「井上靖を追いかける」というドキュメント番組の取材で、夫人を伴い2泊した。夏、「白壁荘」に体調不良の連絡が入る。毎年の行事だった墓参りもできないまま、翌年入院。そして、平成3年1月29日、国立がんセンターで息を引き取った。「白壁荘」には日本一を自称する露天の巨石風呂があるが、春良さんは靖にこの風呂の名付け親になってもらいたかったそうだ。だが、間に合わず、巨石風呂は名無しのままである。
福田国士『文豪が愛し、名作が生まれた温泉宿』 |


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まだ夕食には早いので、水恋鳥広場に与謝野晶子の歌碑があると聞いて、行ってみることにした。 |


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泉質はカルシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉(低張性・弱アルカリ・高温泉)。pH8.23。泉温は46.0℃。 |

