2011年新 潟

蓮華峰寺〜山口誓子の句碑〜
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佐渡市小比叡に蓮華峰寺(れんげぶじ)という寺がある。


山号は小比叡山。

 大同元年(806年)、佐渡が京都の海上の鬼門にあたることから、王城鎮護の霊場として空海によって開かれたという。

真言宗智山派の寺である。

鐘 楼


八角堂


仁王門


金 堂


国の重要文化財

唐 門


客 殿


小比叡神社


拝殿は県指定の重要文化財。

本殿は国指定の重要文化財。

蜜厳堂


弘法堂


国の重要文化財

山口誓子の句碑があった。


この寺は佐渡あぢさゐの総本山

佐渡には山口誓子の句碑が6基あるという。

 文化7年(1810年)4月、亀田鵬斎は小木に着く。7月25日、小木より離島で110日間在島したそうだ。

亀田鵬斎の「蓮華峰寺碑」の碑があった。


文化7年(1810年)7月、蓮華峰寺住職觀海建立。

佐渡には亀田鵬斎の門人矢島望がいた。

八祖堂


 大正13年(1924年)8月、与謝野晶子は夫の鉄幹とともに蓮華峰寺を訪れている。

都をば忘れんとする人もまた小比叡の山の名を撰びけり

蓮華峯寺龍女の美にも似る堂のひさしに描けり大井の川を

『心の遠景』

 昭和7年(1932年)8月、荻原井泉水は蓮華峰寺を訪れている。

山に車とめて夏の萩さくみち(蓮華峰寺)

ふるき御堂のよろしさ水引草を手にして

小さな窯はもちて青い葡萄の蔓


 昭和8年(1933年)、吉井勇は蓮華峰寺を訪れている。

蓮華峰寺丹碧のいろいや古く離離たる草のいとほしきかな

『人間經』

   大同年間空海の開けるところにして、小比叡
   山といふ。寺堂多く燒失、今殘れるは金堂と
   弘法堂とのみ。

空海のみ足の跡も殘るやと小比叡山路をなつかしみゆく

弘法の御堂はあれど山あさく三寶鳥も鳴かぬ寺かも

蓮華峰寺小比叡の山は秋草のしげれるなかに蟋蟀の鳴く

金堂の壁の胡粉の剥落も寂び極まればうつくしと見つ

『旅 塵』

 昭和9年(1934年)11月、与謝野晶子は与謝野寛とともに佐渡を訪れている。

蓮華峰寺古りし五彩のあひだより天人が吹く王朝の夢

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