虚子の句碑

秋風の伊丹古町今通る



伊丹市宮ノ前の猪名野神社に向かう。


アイフォニックホール裏に高浜虚子の句碑があった。


秋風の伊丹古町今通る

昭和26年(1951年)9月22日、高浜虚子は伊丹を訪れている。

こゝに宿る秋の一夜を記念せん

「伊丹、あけび亭。坤者招宴。一泊」とある。もとは酒造の小西さんのお家であつたとか。黒光りのする関西風の趣深い宿であつた。伊丹の古い家並みも昔を思はせ、静かさを心ゆくまで味はひながら休んだ。

『虚子一日一句』(星野立子編)

23日、虚子は鬼貫の墓に参る。

九月二十三日 鬼貫の墓に参る

 花筒をそよりと出たる秋蚊かな

 秋風の伊丹小町今通る

 酒蔵の秋の日影をなつかしみ


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