2023年香 川

平和の女神像〜小豆島町坂手〜
indexにもどる

小豆島町坂手に坂手港がある。

坂手港に「平和の女神像」があった。


昭和61年(1986年)4月1日、建立。

建立趣旨

 わが内海町(うちのみちょう)は、昭和26年4月、坂手村、苗羽村、安田村、草壁町、西村の5か町村が統合して発足し、同32年3新たに福田村が参加して現在に至った。

 思えば、本町における各種産業の発展と馥郁たる文化の香りは、はるか悠久の昔から、幾多の困難を克服し営々と精進せられた先人による歴史と傳統の上にある。

 近くは昭和49年、同51年の打ち続く台風災害に際し、町民一致協力、勇気と忍耐をもって対処し、よく復興の実をあげた。

 春爛漫の今日、あたかも合併35周年を迎え、わが国を代表する彫刻家北村西望先生の「平和の女神像」を記念建立し、その純真にして穏和かつ精気溌剌たるこの像に本町の未来を祈念したい。

 ちなみに103歳にして矍鑠たる西望先生は本町と姉妹町の盟約を結ぶ長崎県南有馬町の出身である。両町のえにしのいよいよ深厚なることに感慨新たなるものを覚える。

 なお、本像の建立は、タケサングループ代表武部吉次氏の寄贈による。

 ここに銘記してその芳志に深甚なる謝意を表する。

北村西望先生略年譜

 明治17年12月16日、長崎県南高来郡南有馬町に生まれる。
 明治40年23歳、京都市立美術工芸学校を首席で卒業。
 明治45年28歳、東京美術学校(現、東京芸術大学)を首席で卒業。
 大正 8年35歳、帝国美術展審査員、以後歴任。
 大正10年37歳、東京美術学校教授に任命される。
 昭和30年71歳、長崎「平和祈念像」完成。
 昭和33年74歳、文化勲章、文化功労賞、社団法人日展創立。
 昭和37年78歳、武蔵野市名誉市民となる。
 昭和44年85歳、社団法人日展改組、会長となる。
 昭和45年86歳、社団法人日彫塑改組、名誉会長となる。
 昭和47年88歳、島原城内に「西望記念館」完成。島原市名誉市民となる。
 昭和48年89歳、南有馬町原城址に「天草四郎像」設置。
 昭和49年90歳、社団法人日展名誉会長となる。
 昭和50年91歳、南有馬町に西望公園完成。「聖観世音菩薩像」設置。
 昭和52年93歳、広島市中央公園に第9回日展出品作「飛躍」設置。
 昭和53年94歳、信貴山に第10回日展出品作「聖徳太子像」設置。
 昭和54年95歳、南有馬町名誉町民となる。
 昭和55年96歳、東京都名誉都民となる。長崎県名誉県民となる。
 昭和56年97歳、青梅市御岳山山頂に「畠山重忠公像」設置。東京都北区名誉区民となる。
 昭和57年98歳、皇太子・同妃両殿下、井の頭公園アトリエ視察。
 昭和62年102歳、3月4日逝去。
主な作品
「怒涛」・「晩鐘」・「光にうたれた悪魔」・「阿弥陀三尊像」・「将軍の孫」・「母子像」・「若き日の母」・「平和の女神像」・「聖観世音菩薩像」・「平和祈念像」「夢」「天草四郎像」・「獅子」・「不動明王」・「飛躍」・「日蓮聖人−一人立正」・「獅子吼」

 平成18年(2006年)3月21日、内海町は池田町と新設合併し、小豆島町が発足。

壺井栄生誕地へ。

2023年香 川〜に戻る