この滝は、流星の滝で上流にある銀河の滝とともに夫婦滝または、流星を雄滝、銀河を女滝とも呼ばれている。 烏帽子岳2,060mと赤岳2,078mを源として、この石狩川に落下している。 |
銀河の滝と流星の滝を合わせて、流星・銀河の滝は日本の滝百選に入っている。 「双瀑台」に登ると、銀河の滝と流星の滝を同時に見ることができるそうだが、クマが出そうなので止めた。 |
昭和6年(1931年)5月29日、与謝野寛・晶子夫妻は流星・銀河の滝を見ている。 |
流星が瀧の身となるいしかりの層雲峡のうらさむきかな いしかりの流星、銀河、岩山の襞をつたひてとどろく五月
「北海遊草」 |
昭和7年(1932年)8月23日、斎藤茂吉は層雲峡に遊び、瀧を見ている。 |
朝日岳十勝岳見ゆみんなみに石狩岳はかた寄りにけり 宋人がさびしみしごと山のうへより音の聞こゆる瀧見つつをり
『石泉』 |
昭和8年(1933年)8月20日、高浜虚子は星野立子と層雲峡を訪れた。 |
石狩の水ナ上にして水澄まず 石狩の源の瀧先づ三つ |
北海道の俳句の旅は元気につゞいてゐた。層雲峡では大きな蕗の広葉の沢に大樹だ大緑蔭を作つてゐた。其処は石狩川の水ナ上ときかされた。木の間からぬつと顔を出す馬などがゐた。 |
二十日。層雲峡に向ふ。層雲峡に近よるにつれて、霧 が雨のやうに横から自動車に吹きつけてきた。 女郎花少しはなれた男郎花 第一の滝の見えるところで自動車を下り、しばらく休 んで、いよいよ細い道を上つてゆく。手の甲がざわざわ 寒い。鳥甲が美しい。白樺も珍しくなくなつていまつた。 秋雨や馬が顔出す樺林 |
昭和29年(1954年)7月、富安風生は層雲峡探勝。 |
層雲峡探勝。峡にさしかかれば その片翅霧がくれして胡蝶岩 流星の滝を男滝とし銀河の滝を女滝とす 天柱を樹てて左右に二瀑落つ 銀河の滝もつとも美し 女の滝として神の意に美しき
『古稀春風』 |