芭蕉の句碑

もろこしの俳諧とはん飛胡てふ

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蝶よ蝶よ唐土の俳諧問む 「蝶よ、蝶よ、荘周は夢でお前に化したということだから、さあひとつお前に唐土の俳諧とはどんなものかたずねてみたいものだ」というのである。 談林の発想は非常に多く『荘子』の寓言を踏まえているが、これはそういう談林の脈をひいている句で、『荘子』の寓言に俳諧の源流を見る立場から発想しているのである。すでに『山之井』にも蝴蝶の条に「荘周が夢をよせて、こてふの夢の百年めなどもいへり」と説き、例句に「ぬる蝶の夢想やひらく花下―休甫」などを挙げており、流行の発想法によったものであることがわかる。 真蹟画賛は荘子の画賛で「芭蕉之」と署名。『俳諧遺墨』・『真蹟集覧』にも「拝荘周尊像」と前書して収める。『蕉翁句集』・『芭蕉句選拾遺』(上五「もろこしの」と表記)には「唐土の俳諧とはんとぶ小蝶」とあり、荘子の画賛なるよしを付記、貞享元年の作とする。改案か。 |
