芭蕉の句


傘に押わけみたる柳かな

出典は『炭俵』

元禄7年(1694年)、濁子・野坡らとの句会の発句。

   雨 中

傘におし分見たる柳かな
   芭蕉
 わか草青む塀の筑(つき)さし
   濁子
おぼろ月いまだ巨燵にすくみゐて
   涼葉
 使の者に礼いふてやる
   野坡
せんたくをしてより裄(ゆき)のつまりけり
   利牛
 誉られてまた出す吸もの
   宗波

 濁子は中川濁子(じょくし)。大垣藩江戸詰めの武士。

 野坡は志太野坡。越前出身。両替商三井越後屋の番頭。『炭俵』の編集人。

 利牛は池田利牛。越後屋の手代。『炭俵』の編集人。

 宗波は曾良と共に「鹿島紀行」の旅に同行している。

岩手県奥州市の水沢公園

宮城県栗原市の琴平神社

群馬県中之条町の大国魂神社、高崎市の八坂神社

山梨県韮崎市の柳原神社

山口県防府市の剱神社に句碑がある。

水沢公園の句碑


大国魂神社の句碑
   
八坂神社の句碑

   


柳原神社の句碑



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