昔の温泉

作並温泉「鷹泉閣・元湯岩松旅館」
indexにもどる

東北自動車道仙台宮城ICから国道48号(関山街道)で作並温泉に行く。


 作並温泉は一昨年日本旅行に勧められてゆづくしの宿一の坊」に泊まった。「ゆづくしの宿一の坊」は新しくてきれいだが、お風呂はやっぱり「鷹泉閣・元湯岩松旅館」だ。

鷹泉閣・元湯岩松旅館」は寛政年間(1789−1801)創業の老舗宿旅館。

明治26年(1893年)8月5日、正岡子規は作並温泉に投宿した。

 作並温泉に投宿す。家は山の底にありて翠色窓間に滴り水聲廊下に響く。絶えて世上の涼炎を知らざるものの如し。

      涼しさや行燈うつる夜の山

 温泉は廊下傳ひに絶壁を下る事數百級にして漸く達すべし。浴槽の底板一枚下は即ち涼々たる渓流なり。蓋し山間の奇泉なりけらし。

      夏山を廊下づたひの温泉(いでゆ)かな


当時「岩松旅館」は作並温泉の一軒宿。

 エレベーターで地下2階まで行き、そこから90有余段の階段を下りると、天然岩風呂がある。昔の湯治場の面影をそのまま残している。もちろん正岡子規の頃はエレベーターはないから、地上からずっと階段で下りてきたわけだ。

 広瀬川の源流に面した岩風呂である。雪解け水で水量も豊富だ。川の水が溢れて、水につかってしまうことがあるという。

 混浴だが、7時30分から9時までは女性専用になる。7時20分頃、男性客がいなくなったので写真を撮ろうと思っていると、「あと10分で女性専用になります。」と催促された。

慌てて写真を撮った。


朝、岩風呂に入っていると、若い女性が2人入ってきた。

上山に向かう。

昔の温泉に戻る