元治元年(1864年)2月23日、坂本龍馬は勝海舟に随行して島原から陸路長崎に入った。 |
船が長崎の港内に入ったとき、 |
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竜馬は胸のおどるような |
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思いをおさえかね、 |
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「長崎は、わしの希望じゃ」 |
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と、陸奥陽之助にいった。 |
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「やがては日本回天の足場になる」 |
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ともいった。 |
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司馬遼太郎『竜馬がゆく』より |
司馬遼太郎氏は、戦後日本を代表する国民的作家である。その優れた作品は、数限りない人々に夢と勇気を与えてきた。そして、これからもそうあり続けることであろう。われわれは、司馬遼太郎氏の長崎における足跡を確かめ、その業績を顕彰するとともに、長崎の街の振興に資することを目的として、代表作『竜馬がゆく』から一文を選び、ここに文学碑を建立するものである。 |