当寺は泉涌寺の塔頭で、弘仁14年(823年)弘法大師の開基とされ、境内には日本最初の稲荷大明神が祀られています。 本堂祥空殿は昭和46年(1971年)7月5日北海道横津岳において遭難した「ばんだい号」の御遺族谷本庄蔵・輝子夫妻が時の藤田俊教住職との法縁に基づき航空殉難者の慰霊と事故の絶無を祈願して建立寄進されたものです。 建築家大森健二博士の設計により昭和47年(1972年)11月竣工。大空に聳える五輪宝珠に殉難者の無限のいのちを託しています。 庭園「遊仙苑」は昭和の名造園家の重森三玲氏の作で、池泉観賞式の庭であります。 本堂前三尊石の句 「南無観世音 藤はようらく 空に散る」 は俳人荻原井泉水氏の詠んだものです。 さらに多数の阿波石は西尾秀藏氏の寄進、御本尊は聖観世音菩薩(平安時代)であります。
善能寺 |
南無観世音 ふじは ようらく 空にちる |