俳 書
『しぐれ会』(文化5年刊)
一座捻香 |
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「猿も小蓑をほしけなり」とのたま |
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ひし、其みのゝ切を伝りもちて、け |
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ふの精廟の会式にあふ |
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摂津兵庫 |
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南無時雨ふるきに蓑をきせ申 | 一草 |
遠きはいふへくもあらす、沂風・重 |
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厚・祐昌の三法師連綿して祖廟の勤 |
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経まめやかなりけるも、一場の夢と |
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きへて、わりなくも予、けふの会式 |
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をつとむるに |
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三井 |
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うつり行空や液雨の閼伽の水 | 千影 |
四来奉納 |
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平松女 |
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おもはくのまゝを高雄に降時雨(※「雨」+「象」) | 志宇 |
はつ液雨赤い中なるちから草 | 亜渓 |
出羽秋田 |
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十月の水のうえほと日和かな | 仙風 |
翁忌と宗祖会とおなし時日のいとわ |
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りなくて、おのか齢もやゝかたふく |
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に |
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枯尾花老みそなはせ斯はかり | 瓦全 |
十日から三夜目覚けり時雨けり | 尺艾 |
三河吉田 |
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さつはりとして十月の春そ春 | 木朶 |
武蔵千住 |
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大竹に珠数ひつかけし時雨かな | 巣兆 |
過し子の春は重厚比丘往生をとけ、 |
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去年の冬は祐昌法師打つゝき世をさ |
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れは、今は守る人さへなきと聞て |
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翁忌やおもかけにたつ人多し | 桃甫 |
豊后杵築 |
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冬籠こもり習て冬しらす | 菊男 |
遠江浜松 |
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つれなくも日は暮果て時雨けり | 柳也 |