芭蕉の句碑


あかあかと日ハ難面も秋の風

 玉名市中の鹿児島本線玉名駅と国道208号線の間に妙性寺という寺がある。

常楽山妙性寺


日蓮宗の寺である。

山門を入ると、左手に「秋風塚」があった。



芭蕉翁

あかあかと日ハ難面も秋の風

出典は『奥の細道』。

 元禄2年(1689年)7月15日、芭蕉は高岡を出立。倶利伽羅峠を越えて、金沢に入る。金沢から小松へ向かう途中に詠まれた句。

秋風塚

 この句碑には、面に「芭蕉翁」、裏に芭蕉の句が彫られており、「秋風塚」と呼ばれる所以です。

 寛政5年(1793年)は松尾芭蕉の百回忌に当たることから、各地各派でさまざまな追善供養が営まれました。作句を志す人の心の拠り所としての句碑の建立や、追善の句集も出されています。肥後では、世中庵編の『正当忌「笹啼集」』に大野からの8句も収められています。

 句碑の左側面に「大野連築之」とあるところから「大野連」と称した近在の俳諧仲間の建立になるものと考えられます。

 県内に35基、玉名に8基を数える芭蕉句碑の1つです。

玉名町校区まちづくり委員会

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