芭蕉の句碑


口切にさかひの庭のなつかしき

堺市堺区南半町東に臨江寺という寺がある。


龍興山臨江寺


臨済宗大徳寺派の寺である。

臨江寺に芭蕉の句碑があった。


口切にさかひの庭のなつかしき

出典は俳諧深川集』

口切に境の庭ぞなつかしき

同集、此句に哥仙有。


 元禄5年(1692年)10月、江戸深川の支梁亭で「口切茶事」に招かれた折の歌仙の発句。

   支梁亭口切

口切に境の庭そなつかしき
  芭蕉

笋見たき藪のはつ霜
   支梁

山雀の笠に逢ふへき草もなし
   嵐蘭

秋の野馬のさまさまの形り
   利合

旅人の咄しに月の明わたり
   洒堂

大戸をあけに出つる裸身
   岱水

水鷄のたま子の數を産そろへ
   桐奚

あらたに橋をふみそむる也
   也竹

「口切」とは、茶壺に詰めた新茶の壺の封を切ること。

文政4年(1821年)、建立。

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