真山よりおつ大滝といふあり。ふりあふぎ見れば、石梁の虹のごとくによこたふなかより落かゝるさま、世にたとへつべうもあらぬあやしう面白の滝の、弓手馬手には、白き桜の八重も一重も、やゝ青葉さす木々の中に咲まじりたり。石の梁に旭桜、あるはいふ朝日八重とて、英もいと大きやかなるが、こき紅に咲し八重桜のありたりしが、はたとせのむかし、雪消の水かさまさりて、石梁も越えて落来る水にいざなはれて、根こじ落て、なごりなうその桜の枯しもの語りあり。今その彦生(ヒコハエ)だにもあらば、われも人も見ものにし侍らんなどを、翁の滝見つゝかたるを聞て、 その花のあらばやいかに八重がすみあさひかげろふ虹のたきなみ
『雄鹿の春風』(おがのはるかぜ) |
文化7年(1810年)4月12日 大滝に着き、旭桜を見る。(男鹿の春風) その花のあらばやいかに八重がすみあさひかげろう虹のたきなみ |
男鹿半島の西部に位置する真山(571m)、本山(716m)は「お山」と呼ばれ、古くから山岳信仰の霊場として名高い。 真山神社から門前までの遊歩道(修験道)は約10kmあり、歴史と自然にふれ天然秋田杉での森林浴が楽しめる。 |
二ノ目潟は直径約400m、深さ11.8mです。一ノ目潟と同じマール(爆裂火口)の淡水湖で、男鹿目潟火山群の一つです。一度の火山活動で出来た火山を単成火山といい、男鹿目潟火山群も含まれます。 戸賀湾は単成火山の火口に海が侵入して形成された湾です。この火山活動は約40万年前に起こりました。火口の周りに噴出物(軽石など)が積もった丘があり、タフリングと呼ばれます。目潟も単成火山ですが、丘がほとんどなく、マールと呼ばれています。 |
鋤台山(かんだいやま)の峡(かい)をわけ出て、蓼沼の平(たい)から二の目潟を望み、戸賀の浦の根太島・塩戸のはなれ磯にある宮島を眺めて、芝生に時のうつるまで休んだ。ふたたび大平(おおたい)に来て、一の目潟を眺望した。 |