私の旅日記〜2012年〜
願成就寺〜芭蕉の句碑〜
近江八幡市小船木町に願成就寺という寺がある。
願成就寺の石段
石段を上ると、3基の芭蕉句碑があった。
一聲の江に横たふやほとゝきす
出典は宮崎荊口宛書簡(元禄6年4月29日)。
元禄6年(1693年)、杉風、曽良の勧めに応じて「水辺のほととぎす」を詠んだ句。
寛政5年(1793年)10月、蕉翁百回忌追遠日に江東竹庵佃房男副墨庵社中建立。
比良三上雪さしわたせ鷺の橋
出典は『翁艸』(里圃編)。
『蕉翁句集』(土芳編)は「元禄三午とし」とする。
明治26年(1893年)、芭蕉二百回忌無名庵十四世魯人建立。
大津市の芭蕉会館に芭蕉道統歴代句碑がある。
五月雨に鳰の浮巣を見に行ん
出典は『あつめ句』。
貞亨4年(1687年)、江戸で詠まれた句。
同年10月25日、芭蕉は江戸を立って「笈の小文」の旅に出る。
『笈日記』(岐阜部)に「露沾公に申侍る」と前書きがある。
『蕉翁句集』(土芳編)は「元禄六酉ノとし」とするが、誤り。
平成6年(1994年)12月、芭蕉の三百回忌に建立。
比牟禮山願成就寺
天台宗の寺である。
推古天皇27年正月に聖徳太子(48才)が勅を賜り、近江国48箇所の寺を建立、終わりに至り、当寺を開基された。故に願いが成就したとして願成就寺と号された。
本尊は木像十一面観音立像(重要文化財)では聖徳太子作と伝えられ、榧の一本造である。
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