昔の温泉福 島

甲子温泉「旅館大黒屋」

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 東北自動車道で黒川を越えて、白河に入る。白河ICから国道4号を通って、国道289号を行く。新甲子温泉を過ぎて、幾つもトンネルを抜けると、甲子温泉がある。国道289号は甲子温泉で途切れている。


 至徳元年(1384年)州安和尚が発見したといわれているそうだ。その年がちょうど甲子にあたったことから甲子(かし)温泉と名づけられた。

寛政の改革で知られている白河藩主松平定信も甲子温泉を訪れている。

くれければ湯本のほとりの寺にしばしいこひ、ももしき、はんてん着しままにていたり。

松平定信『宇下人言』

甲子温泉「旅館大黒屋(HP)」日本秘湯を守る会会員の宿。

甲子温泉「旅館大黒屋」
甲子温泉「旅館大黒屋」

阿武隈川の源流、標高900mにある一件宿。

長い階段を下りた所にお風呂がある。浴槽は広くて深い。泉質は硫酸塩泉。

脱衣所は、あってもないようなもの。

混浴だが、女の人はとても入れない。ときおり、おばさんがのぞいていく。

テレビ朝日の秘湯ロマン

 大正7年(1918年)の春、大町桂月は家族9人で甲子温泉に来遊し、20日間もの長い間滞留している。

もうすぐ∞もうすぐ≠ニ弱れる女子供を励ましつつ、午後5時に至りて甲子温泉に達す。

油紙背にかぶりてとぼとぼと雨に山ゆくをさな兒あわれ

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