伊那から県道18号伊那生田飯田線(伊那街道)で火山峠を越えると、駒ヶ根市。 |
松茸やしらぬ木の葉のへばりつき | 翁 |
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秋の日和は霜でかたまる | 文代 |
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宵の月河原の道を中程に | 支考 |
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ことしはきけて里の売家 | 雪芝 |
明治20年(1887年)、井上井月は火山峠で行倒れ、伊那市美篶で亡くなったそうだ。66歳の時である。 |
駒ヶ根市指定天然記念物第2号 |
芭蕉の松は、直径1m余、樹高約11m、枝張り約15mを有するアカマツで、火山峠を往来する人々に古くから親しまれた名木である。根元に芭蕉の句碑が建ててあることから、この呼び名がある。 碑文 松茸や志良(しら)ぬ木乃葉能(の)遍(へ)はり都支(つき) 者せ越 人呼んで「芭蕉の松」といっている。 この句碑は、この付近一帯が松茸の名産地であるところから、芭蕉の句の中よりこの地にちなんだものを選んで、俳人井月の門人たちが建立したものである。筆字は火山の俳人下平敬蔵氏が書き、石工はその兄の下平久平氏であるといわれ、明治2、3年頃の建立とされている。 また昭和62年には井月百年祭駒ヶ根市実行委員会により、井上井月の句碑が並んで建てられた。 碑文 井月終焉の道 闇幾(き)夜毛(も)花能(の)明りや西乃旅 井月
駒ヶ根市教育委員会 |