芭蕉の句碑


つゝしいけてその蔭に干鱈さく女

湖南市石部西に真明寺という寺がある。


青木山真明寺


浄土宗の寺である。

真明寺に芭蕉の句碑があった。


つゝしいけてその蔭に干鱈さく女

六・八・五の破調である。

出典は『泊船集』。「昼の休らひとて旅店に腰を懸て」と前書きがある。

『熱田三歌仙』には「旅店即興」とある。

貞享2年(1865年)、『野ざらし紀行』の旅の途中で詠まれた句。

山つつじがいけられているそばで、宿場の女性が昼飯のおかずにでもするのか、干した鱈を手でさいておられる。

寛政8年(1796年)7月、石部躑躅社建立。

石部躑躅社は真明寺に芭蕉の位牌を供えておいたそうだ。

芭蕉桃青法師

 法師者伊賀人。藤堂氏家臣也。初名松尾甚七郎宗房。遁世遊於俳諧。号風蘿坊。意為一家宗。元禄七年甲戌十月十二日。寂於大坂。年五十有二

    寛政八年丙辰秋七月。造立石碑於青木山真明寺院。収月供及地面料

施主 石部躑躅社中

何故か「年五十有二」とある。

当時、石部の俳人に服部亀渕、平松には代官奥村亜渓、その妻志宇がいた。

          文黎
亀渕石部 服部此母

亜渓平松村 奥村俊治

周女

『名録帖』(文通帖)

西照寺に奥村亜渓と妻志宇の句碑がある。

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