芭蕉の句碑


春もやや気色ととのふ月と梅

東武伊勢崎線東向島駅を降りる。


明治通りを越えると、向島百花園がある。

向島百花園に入ると、芭蕉の句碑があった。

芭蕉の句碑


春もやや気色ととのふ月と梅

元禄6年(1693年)春の句。出典は『続猿蓑』(沾圃編)。

天保7年(1836年)2月、建立。

向島百花園にはもう1つ芭蕉の句碑があった。


こんにゃくのさしみも些(すこ)しうめの花

 これも元禄6年(1693年)春の句。去来の知人(去来の妹とも)の死をいたみ、おりからの梅の花を手折り、蒟蒻の刺身を少しばかり供えて冥福を祈ったということだそうだ。

いかなる事にやありけむ、「去来子へつかはす」と有。

菎蒻(こんにやく)のさしみもすこし梅の花
   ばせを

『芭蕉庵小文庫』(史邦編)

文化11年(1814年)、句碑建立。鈴木道彦筆。

本所寺島村白髭社辺 花屋舗

文化十一年甲酉(ママ)二月三日金令舎美知彦門人乎焉建

蒟蒻墳


文政2年(1819年)9月6日、道彦没。

昭和32年(1957年)、石田波郷は向島百花園を訪れた。

芭蕉の句碑に戻る