嘉祥3年(850年)、天台宗僧円仁が神宮寺を創立し、多宝塔を建立した。後知立神社の別当寺となった。現存する多宝塔は、永正6年(1509年)重原城主山岡忠左衛門が再建した。 |
不断たつ池鯉鮒の宿の木綿市 | 蕉 |
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ごを抱へこむ土間のへつゝゐ(ひ) | 堂 |
『俳諧深川集』 |
元禄5年(1692年)秋9月、江戸深川で詠まれた句である。 木綿市についての資料は乏しいが、江戸で、「池付白」と呼ばれて好評な三河木綿の集散地であった賑わいがうかがわれるようである。 池鯉鮒蕉門の俳人井村祖風が、寛政5年(1793年)この句が作られて百年目に当たったのを記念し、同好の士15名に働きかけて建立されたもので、その名は碑陰に刻まれている。
知立市教育委員会 |