2022年山 口

商品館跡〜金子みすゞ〜
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サンデン交通「唐戸バス停」下車。

旧下関英国領事館


重要文化財である。

県道248号下関港安岡線を行くと、「商品館跡」があった。


金子みすゞ詩の小径

 キネマの街

あをいキネマの
月が出て
キネマの街に
なりました。

屋根に
黒猫
居やせぬか。

こはい
マドロス
來やせぬか。

キネマがへりに
月が出て
見知らぬ街に
なりました。

金子みすゞ童謡集JURA出版局より

商品館跡

 金子みすゞは、大正12年(1922年)、20歳のとき、生まれ故郷の山口県大津都仙崎村(今の長門市仙崎)から、下関の母のもとに移り住みました。そして、この場所にあった商品館内の上山文英堂支店で働きながら、たくさんの詩を創作しました。

 『童話』などの雑誌に投稿した作品が、西條八十から絶賛され、全国の若い投稿詩人の憧れの星となりました。

 昭和2年(1927年)夏、みすゞの願いがかない、師と仰ぐ西條八十と、下関駅(旧下関駅)で念願の出会いをしました。

下関市立近代先人顕彰館「田中絹代ぶんか館」


花 清く美しく


 平成22年(2000年)10月、下関商高会議所女性会創立30周年記念に建立。

弁財天橋欄干


   ふしぎ

わたしはふしぎでたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。

わたしはふしぎでたまらない、
青いくわの葉たべている、
かいこが白くなることが。

わたしはふしぎでたまらない、
たれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。

わたしはふしぎでたまらない、
たれにきいても笑ってて、
あたりまえだ、ということが。

金子みすゞ童謡集JURA出版局より



              
   すなの王国

わたしはいま
すなのお国の王様です。

お山と、谷と、野原と、川を
思うとおりにかえてゆきます。

おとぎばなしの王様だって
自分のお国のお山や川を
、 こんなにかえはしないでしょう。

わたしはいま
ほんとにえらい王様です。

金子みすゞ童謡集JURA出版局より

五穀神社へ。

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