2019年〜山 口〜
山口市小郡文化資料館〜種田山頭火の句碑〜
あゝ五月と微笑したい。 朝、九州の旅先の澄太君から来電、一時の汽車に迎へて共に帰庵、半日愉快に飲んだり話したりした、ほんたうに久しぶりだつた。 折から大村さんがお祭の御馳走を持つてきて下さつた、うれしかつた。 そして六時の汽車に送つて、理髪して入浴して散歩して、そしてさみしく戻つて寝た。 やつぱりひとりはさみしい。 ・こゝろ澄めば月草のほのかにひらく ・てふてふとまる花がある ・空へ若竹のなやみなし ・酔ひざめの水のうまさがあふれる青葉 ・うしろすがたにネオンサインの更けてあかるく
『其中日記(八)』 |