昔の旅日記

日光植物園〜岩 鏡〜
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 東北自動車道宇都宮ICで日光宇都宮道路に入り、日光ICから国道119号(日光街道)を行く。


東照宮を過ぎると、左手に日光植物園がある。

正式名称は東京大学大学院理学系研究科附属植物園日光分園だそうだ。

明治39年(1906年)9月28日、河東碧梧桐は日光植物園を訪れた。

 大学の植物園を訪うて高山植物を見た。錦木が深い紅葉をしておる。沢桔梗がさいておる。山胡蘿葡(やまにんじん)山牛蒡(やまごぼう)を覚える。毒芹の花をこれかと思う。野州花はヤシオというのが本当の名で、葉の五弁のように五つでたのは赤、四弁のは紫、三弁のは白の花が咲くという説明も始めて聞いたのであった。


料金は330円。

「ハンカチーフの木」が見頃だという。

珍しい花ではあるが、それほど感動しない。

それよりも一輪草(いちりんそう)に感動した。


二輪草(にりんそう)も咲き残っていた。

広い敷地で、とても一度では見切れない。

白根葵(しらねあおい)が見られるかと思ったが、見つからなかった。

早くも蓮華躑躅(れんげつつじ)が咲いていた。


水辺の躑躅が美しい。


ロックガーデンに高山植物がある。

岩鏡(いわかがみ)が咲いていた。


  植物園のすぐ裏に大谷川(だいやがわ)が流れる。


このあたりを憾満ヶ淵という。

昭和41年(1966年)9月30日、高野素十は日光田母沢本館を訪れている。

   同三十日 日光田母沢本館(旧御用邸)

皇后のおん階(きざはし)の無月かな

『芹』

鬼怒川温泉へ。

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