杉風舎衰翁 |
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昏がたの空に |
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遊ぶや郭公 |
(昭和40年までの町名) 俗にいう丸山に属し、古くは菊坂田町と称した。この辺一帯は昔、田畑と菊畑であったので町名とした。 寛永5年(1628年)御中間方拝領地となり、元禄9年(1696年)頃町屋が開かれた。 明治2年、小石川片町、丸山田町を併せ、同5年隣接の旧武家地や寺地を併せて、本郷田町として菊坂を省いた。さらに、明治44年、本郷をとり田町とした。 「正直安兵衛とて神は此頭(このこうべ)に宿り給ふべき大薬罐額ぎはぴかぴかとして、これを目印に田町より菊坂あたりへかけて、茄子大根の御用をもつとめける……」(「大つごもり」)隣町の丸山福山町に住んだ樋口一葉は、作品の中で峰の伯父を描写している。 |