平戸よいとこ旅路ぢやけれど
種田山頭火の句碑
平戸よいとこ旅路ぢやけれど
旅にあるよな気がしない

平戸市大久保町の海沿いに平戸温泉「平戸海上ホテル」がある。
「平戸海上ホテル」の廊下に山頭火の句碑があった。

平戸よいとこ
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旅路ぢやけれど旅に
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あるよな気がしない
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昭和7年(1932年)4月3日に詠まれた句。
四月三日 雨かと心配したが晴、しかし腹工合はよくない。
寝てばかりもゐられないので三時間ばかり町を行乞する、行乞相は満点に近かつた、それはしぼり腹のおかげだ、不健康の賜物だ、春秋の筆法でいへば、シヨウチユウ、サントウカヲタヾシウスだ。
湯に入つて、髯を剃つて、そして公園へ登つた(亀岡城阯)、サクラはまだ蕾だが人間は満開だ、そこでもこゝでも酒盛だ、三味が鳴つて盃が飛ぶ、お辨当のないのは私だけだ。
昨日も今日もノン アルコール デー、さびしいではありませんか、お察し申します。
春風シユウシユウといふ感じがした、歩いてをれば。
平戸よいとこ旅路ぢやけれど
旅にあるよな気がしない
行乞記(二)
平成13年(2001年)、平戸温泉開湯。
山頭火が「湯に入つ」たのは温泉ではなかった。
「平戸海上ホテル」の日帰り入浴は15時から。
お風呂には入れなかった。
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