田道間守(たじまもり)は第十一代垂仁天皇の勅命により常世の国(現在の中国江南地方)に遣わされ、不老長寿の妙薬とされた非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)(橘のこと)を日本へお持ち帰りになりました。 交通が不便な時代、艱難辛苦の末、やっとの思いで故郷日本へ辿り着かれましたが、帰途ここ伊万里の岩黒山にお登りになり、その景勝に大変感動され、大切な非時香菓の一株をこの地にお植えになりました。 後に、この地が「日本で最初の橘の渡来地である」とのことから「橘の宮」・「香橘神社」と称され、人々に親しまれました。現在では、この香橘神社に岩黒神社・戸渡嶋神社(ととしまじんじゃ)が合祀され、伊萬里神社となりました。 そして、田道間守を祀る中嶋神社が摂社として境内に鎮座しています。 |