薬師堂は弘安4年(1281年)清誉玄斎大徳の開基と伝える。堂内には本尊の薬師如来像をはじめ十二神将像、歴代住職の位牌、祖師像と上田藩主仙石政俊公の位牌が祀られている。また、境内に十王尊堂がある。境内山腹には天正年中(1573〜91)に創設と伝える「温泉社」があり5基の石祠の1基に七久里玄斎霊神と刻まれている。
この薬師堂は古来より大湯の出湯をとりまく地元住民の温泉の安穏と薬効をご利益とするお薬師さんへの信仰のもとに薬師講中が護持してきたものである。
薬師堂の左手に数基の歌碑が並んでいた。
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高野辰之歌碑

紅 葉
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秋の夕日に照る山もみじ
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こいもうすいもかずあるなかに
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松をいろどるかえでやつたは
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山のふもとのすそもよう
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明治9年(1876年)4月13日、高野辰之は長野県水内郡永江村(現:中野市永江)に生まれる。
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平成元年(1989年)、建立。
平成18年(2006年)、「夕日」は日本の歌百選に選定される。。
大正13年(1924年)10月、大町桂月は別所温泉を訪れている。
大町桂月の歌碑

戸隠の鬼退治よりかへりきて
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別所の出湯の酒やくみけん
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昭和62年(1987年)11月、建立。
大正12年(1923年)4月中旬、北原白秋は別所温泉を訪れ、柏屋本店に数日滞在している。
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北原白秋の歌碑

起きぬけに新湯にしたり恙なし
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両手張りのべ息深うをり
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『海阪』(道のべの春)に「したり」は「ひたり」として収録。
平成元年(1989年)、建立。
北向観音への道標に北原白秋の歌が書かれていた。
ほのかをる硫黄のこもりよろしよと
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今朝やすらなり湯にこもりつつ
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