昔の旅日記長 野

栂池自然園〜銀竜草〜
indexにもどる

 池の平で白馬を見て、一度行ってみたいと思っていた。白馬へ行こう、途中で適当な温泉があったら入ろうと思って、出掛けてみた。

 上信越自動車道長野ICから県道35号に入り、左折して国道19号長野南バイパスに入る。


白馬長野有料道路からオリンピック道路へ。


 白馬長野有料道路はオリンピック道路の入口で、平成7年(1995年)2月に開通、長野オリンピックでは長野市と白馬村を結ぶ幹線となった。

 適当な温泉が見当たらない。途中で「ぽかぽかランド美麻」があったが、旅の途中で立ち寄るような温泉ではない。まっすぐ白馬に向かう。

国道148号(北アルプスパノラマ道路)に入る。


「塩の道」を通って栂池高原へ。


栂池高原は白馬村ではない。小谷(おたり)村(HP)にある。

 栂池ゴンドラ駅に隣接して「栂池高原栂の湯」はあるが、ここで温泉に入ったら上まで行けなくなる。

栂池ゴンドラリフトから栂池ロープウェイまで歩く。

蟹蝙蝠(かにこうもり)が咲いていた。


丸沼高原で写真を撮りそこなった花だ。

栂池ロープウェイの乗り場近くに柳欄(やなぎらん)が咲いていた。


柳欄はラン科ではなく、アカバナ科の花だ。

栂池ロープウェイに乗る。

今日は雲に隠れて白馬は見えない。見えるのは小蓮華(これんげ)だそうだ。

栂池自然園まで歩く。

山母子(やまははこ)が咲いていた。


八幡平で初めて見た花だ。

猪独活(ししうど)があちこちに咲いている。


猪独活はよく見る花だが、なかなか写真は撮れない。

栂池自然園(HP)。標高1,880m。

中に入ると、別世界。

鬼下野(おにしもつけ)が群生している。


後ろに見えるのが小蓮華なのだろう。

鬼塩竃(おにしおがま)も所々に咲いていた。


鬼塩竃は日本固有の花だそうだ。

鬼下野、鬼塩竃とは気の毒な気もするが、「鬼」とは大きいという意味だそうだ。

小鬼百合は小さくて大きい花ということになる。

ここでも猪独活が咲いていた。


空を背景にして撮ってみた。

珍しい花だ。


どうやら岩菖蒲(いわしょうぶ)らしい。

綿菅(わたすげ)の群生。


 青森の田代平湿原でも綿菅は終わっていたが、この辺りは風穴があって夏でも冷風が吹き出している。

檜扇菖蒲(ひおうぎあやめ)も咲いている。


まだ蕾がある。

あちこちに稚児車(ちんぐるま)の綿毛があった。


 この綿毛が子供の玩具である風車が回る姿を連想させるので、稚児車と名前が付いたそうだ。

稚児車の花は、まだ見たことがない。

立山竜胆(たてやまりんどう)が咲いている。


立山竜胆は春竜胆の変種らしい。

岩銀杏(いわいちょう)が咲いていた。


池の平湿原で見た弟切草(おとぎりそう)


弟切草は美容柳(びようやなぎ)によく似ているが、美容柳もオトギリソウ科だった。

蝦夷塩釜(えぞしおがま)


自然園を流れる楠川。


八幡平で見た車百合。


ピントが甘い。

 池の平湿原で見た御前橘(ごぜんたちばな)も点々と咲いていたのだが、うまく写真が撮れなかった。

「アサギマダラ!」と叫んでいる人がいた。


小梅尅(こばいけいそう)にアサギマダラが留まっていたのだ。

アサギマダラなんて、初めて聞いた。

戦場ヶ原で見た伊吹虎尾(いぶきとらのお)が群生していた。


 展望湿原まで足をのばすと「白馬三山の眺望が美しい」のだそうだが、今日は見えないので止める。

林の中の道を下っていく。

こんな所に銀竜草(ぎんりょうそう)があるのではないかと思っていると、あった!


銀竜草は丈も小さく、うつむきかげんに咲いている(花とは思えないが)。

写真を撮るのは大変だ。

ふと見つけた深山鳥兜(みやまとりかぶと)


鳥兜は秋の花だ。まだ鳥兜の形をしていない。

 栂池自然園では今まで見たこともない花が咲いていた。今まで見たことのある花は群生していた。それも越後湯沢のアルプの里と違って「大自然がそのまま残る」という表現そのもの。

八方尾根自然研究路へ。

「昔の旅日記」長 野〜に戻る