昔の旅日記

志賀草津道路〜奥志賀スーパー林道〜
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万座温泉から国道292号(志賀草津道路)に戻り、志賀高原に向かう。


 まっすぐ渋温泉に行くのでは早すぎる。奥志賀高原から野沢温泉に行こうと思った。

途中で眼下に芳ヶ平が見えた。


芳ヶ平の標高は1,850m程度。まだ花の時期ではないようだ。

渋峠(標高2,172m)に行く。

 渋峠は国道最高点。1993年に志賀草津道路が無料化されるまでは国道299号の麦草峠(2,125m)が国道最高点だった。

若山牧水の碑があった。


 「峠にて 大正9年5月21日牧水」とある。

 牧水は大正9年5月23日付けの葉書で「一昨日草津から白根山をこえてきた」と書いている。

 この渋峠は草津から峠まで三里、峠から渋まで四里あるのだそうだ。峠には風があった。今歩いてきたとは反對の渓間から雲のちぎれが頻りに舞ひ昇って来るのであるが、それでも峠の附近僅かな平地には薄々とした日が射してゐた。

昭和61年9月17日除幕。渋温泉にも同じような牧水の碑がある。

 この時牧水は草津から渋峠を越え渋温泉まで旅をした。若山牧水が『みなかみ紀行』の旅に出るのが大正11年(1922年)だから、その2年前になる。

私は長い間渋温泉は渋峠にあるものとばかり思っていた。

渋峠を越えると、長野県。

国道292号(志賀草津道路)を下る。


この辺りに湿原がありそうだと思うと、田ノ原湿原があった。

湿原を歩いている人は誰もいない。まだ花の時期には早かったようだ。

蓮池から奥志賀高原に向かう。

奥志賀スーパー林道を行く。


 途中で、「カヤの平まで通行可能」と書いてあった。ということは、その先の野沢温泉までは行けないということか。とりあえず「カヤの平まで」行ってみることにする。

 小さな橋の向こうに車が止めてあったので、聞いてみた。「野沢温泉へ行く道は閉まっている。」と言う。5月の末に冬期閉鎖中だとは思わなかった。


橋の上から小さな白い花が見えた。


川まで下りていくと、二輪草だった。

 地図ではよくわからないが、「カヤの平」から木島平に抜けられるというので、野沢温泉に行くのは止めて、馬曲温泉に行くことにする。


カヤの平牧場の辺りで一面に薄紫の花が咲いていた。


車を停めてみると、山延胡索(やまえんごさく)が群生していた。

馬曲温泉へ。

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